台風第11号「マトモ(Matmo)」は勢力を強め、現在は最大風速が11等級(時速103~117km)、瞬間最大風速が14等級に達しています。予報によると、本日(10月4日)、台風は速い速度で西へ進み、さらに2等級ほど勢力を強める可能性があります。
国立水文気象予報センターによれば、今朝(10月4日)7時の時点で、台風第11号マトモの中心はホアンサ諸島(Hoàng Sa)特別区の東北東約510kmの海上にあり、勢力は11等級(時速103~117km)、瞬間最大風速14等級。台風は西北西に時速約25kmで進んでいます。
【シナリオ1(発生確率約70~75%)】
亜熱帯高気圧の張り出しが急速に弱まり東に後退する場合、台風第11号は北寄りの進路をとり、内陸を長く通過する見込みです(台風第9号の進路に類似)。
この場合、クアンニン省北部に接近する時点で台風の勢力はピーク時より2~4等級弱まり、トンキン湾では風速9~10等級、クアンニン~ハイフォンの陸地では8~9等級の強風が吹き、北部地域(特に中部山岳地帯)では大雨から豪雨となる見込みです。
【シナリオ2(発生確率約25~30%)】
より極端なケースとして、亜熱帯高気圧の勢力が大きく弱まらない場合、台風は主に海上を進むため、シナリオ1ほど勢力が弱まらないと予想されます。
その結果、クアンニン~ハイフォン付近に上陸する際の勢力はより強く、風速9~10等級(瞬間最大風速12~14等級)に達する可能性があります。
この場合、強風の影響範囲は南方(クアンニン~ニンビン)まで広がり、大雨の規模も拡大、強風域が内陸部まで及び、デルタ地帯やタインホア省にまで影響が出るおそれがあります。

北部からゲアン省にかけて大雨、洪水の危険性
10月5日夜から、クアンニン省からニンビン省にかけての陸地では風が次第に強まり、風速6~8等級、台風の中心が通過する付近では9~10等級の強風が吹く見込みです(この風速では樹木や家屋、電柱が倒壊する恐れがあり、非常に大きな被害をもたらす可能性があります)。
東北部の内陸でも風速6等級、所により7等級、瞬間最大風速8~9等級の強風が予想されています。
10月5日夜から7日夜にかけて、北部・タインホア省およびゲアン省では広い範囲で大雨から非常に激しい雨となり、総雨量はおおむね100~200mm、局地的には300mmを超える見込みです。特に北部の山岳地帯および中部丘陵地帯では150~250mm、局地的には400mmを超える恐れがあり、3時間で200mmを超えるような非常に激しい降雨も警戒が必要です。
また、10月6日から9日にかけて、北部・タインホア省・ゲアン省の各河川では増水が予想され、洪水水位は警戒レベル2を超え、一部地域ではレベル3を超える恐れがあります。
